奪いとれっ!!


「はぁ、はぁ」乱れた呼吸を整えながら改めて救世主さんを見る。


金色の髪に、一言で言えば、

綺麗な顔。




「.....あ、あの」


「ケガ....してないか?」


ひざがすり剝けて、制服が汚れてはいるものの、たいしたことはない。



「は....い」




ふと、救世主さんが見せた表情がとても優しくて”ドキン”としてしまった。



「あんたの家はどの辺?」


「あっ、すぐそこです。あと2、3分も歩けば....」


クルリと背を向けると、『じゃーなっ』片手をあげて救世主さんが行こうとしたので、



「ま、待ってください。あの名前を...改めてお礼したいしっ」


呼びかけには答えず、救世主さんは黙って行ってしまった。