卓球部に入り、ペンホルダーとは決めたもののそれ以外はなにも決まっていなかったし知らなかった。そもそもルールもなにも知らないのだった。
そのことに気がついてくれた御山先輩が俺が話したことのない後山先輩と高本先輩に教えて貰えるように仕向けてくれた。ちなみに後山先輩と高本先輩の自己紹介はそれぞれこう。
後山先輩の場合。

「俺、後山瀬也!(ゴヤマ セヤ)この一週間は補習受けてました!ミナの!!」
高本先輩の場合。

「俺は高本港(タカモト ミナト)この一週間は補習をしていた、瀬也の。ちなみにミナというのは港からとった俺のあだなだ。よろしく」

つまり、よくサボる二人組ということらしい。一人は頭が良く一人は頭が悪い。それに加え二人はサボるのに天才的だった。卓球が上手い。この二人を紹介し終わった事で中2以上は全員揃ったことになる。高2から中2までで10人。
中1が4人。万騎と俺と…彼方と洋一。洋一は玉牧 洋一(タママキ ヨウイチ)。彼方は橋岡 彼方(ハシオカ カナタ)。二人とも共に本当の初心者だ。彼らもクラスメイトなので後々紹介できるはずだ。今は紹介を省こう。
話を戻すと後山先輩と高本先輩が俺に教えてくれた事とは戦型について、だった。高本先輩によれば大きく分けてドライブ型、カット型、速攻型、異質攻守型の四つに分かれるらしい。