遠くからサイレンの音が聞こえる。

ここから離れなくちゃ。

そう思って動こうとするけど足が動かない。

カタカタ震えて動いてくれない。

なぜ?なぜ私は震えてるの?

だけどそんな事考えてる時間はない。

動かなければ。

私にはまだやる事があるのだから。



震える足を動かし少女は立ち去った。

溢れ出る涙を拭いながら夜の闇へと消えていった。