その優しくて
不器用な愛情
何よりもその目が似ている
「美夜が生まれて
俺は心底安心したんだ
あぁ俺はこんなにも愛おしい
子を失わなくて済んだんだって。
あの時美夜を失うような選択を
しなくてよかったと心から思った。」
やっと顔を上げた漣さんは
いつも見る父の顔をしていた
「美夜はすくすく成長して
自分のやりたいことをみつけてくれた
あいつはすごく喜んでな、
美夜が歌うたび本当に幸せそうに
笑ってた
美夜が俺たちの人生を
変えてくれたんだ。
これ以上ないってくらい
幸せな人生を送られせてくれた」
あぁ美夜はすごくすごく
愛されてる
いつも少し寂しそうな笑顔を
浮かべる彼女は
大きな存在にいつも守られてる
だからそんな大きな存在を
失ってしまった悲しみは
計り知れなかったんだ
「美夜の成人する姿や
結婚する姿、孫の顔、
一つ一つを生きる目標にして
頑張ってた。
だからいつもおびえていた。
いつ美夜を一人にしてしまうんだろう、
いつまで私は美夜の笑顔を見られるんだろうって」
漣さんの目からゆっくりと
雫が落ちる
「あんな小さな体で
美夜を元気に産んでくれて
今まであんなにいい子に育ててくれて
俺は感謝しかないよ・・・。
体がつらかったことだって
一杯あるはずなんだ
俺が辛い時にそばにいられなかった時だって
たくさんあるはずなんだっ
けど、絶対辛い顔せずに
俺を・・・お帰りと
必ず迎えてくれた・・・。」
