また顔色の悪くなってきた
美夜を見て二人も気を使って
すぐに帰って行った



「美夜、大丈夫だよ」



もう美夜を傷つけるものは
なにもないから




『大翔。
私あの人怖い』



「怖い?」



それもそうかもしれない



不安定な時に
言われたくない言葉を
浴びせられ美夜はどれだけ
怖かっただろうか



「もうあの男は二度と
近づけさせたりしないから」




ふるふるっ


「美夜?」



『違うよ。
あの男の方が怖いって言うより
女の子の方が怖いよ』




今回の話を聞く限り
あの男の方しか関わっていないものだと
思っていた



けど詳しい話を俺は
一番最初に聞くべき相手に
聞いていない





『美夜、俺が消えて
怪我をするまで何があったのか
全部包み隠さず教えてほしい』



「うん・・・・・。」