漣さんからの電話を切り
朝一で病院に行った
朝の弱い美夜はまだ寝ていた
静かに着替えなどを
しまい彼女の少しだけど
病院生活の不自由を
なくすために手配した
俺たちの音楽活動で得た収入で
今では自分たちの生活を送れている
まぁ学生である内は
お金はお互い親から出して
もらっている
だからほとんど手つかずで
美夜にいたっては通帳を
見たことすらない
『ひろ・・・?』
「おはよう、よく眠れた?」
背中の傷のせいで
うまく寝がえりの打てない
彼女には決して安眠では
なかっただろうけど・・・
『おはよう・・・。』
まだ半分夢の世界に
いる美夜はむにゃむにゃと
俺に手を伸ばす
その手をそっと握り
ベットの端に腰掛ける
『ふふ・・・ひろだぁ・・・』
寝ぼけてる彼女は時として
小悪魔だ
