ミーアキャット






ぬぐったさきから
また大粒の涙がこぼれてくる



「ごめんね。困らせちゃったかな

無理にこたえなくていいんだ。
今まで通りの美夜でいてくれたら
俺はそれでいい。

俺の気持ち聞いてくれてありがとう
だから泣き止んで。」


ふるふると首を振る美夜



「ん?」



涙でうまく言葉が出てこない



「聞くよ。
今度はちゃんと美夜の言葉きくから
ゆっくりでいいよ。」



美夜はしばらく泣き
少し止まってきてから
その口を開いた


『っ・・・私も
私もっ大翔のこと家族みたいに
思えなかったっ・・・

大翔は私にとって
この世界でたった一人しか
いない存在だから。

私のこの気持ちにきっと
大翔は気づいてるって思ってた

その気持ちに気付いてるから
ずっと私に縛られてるんだと思ったの

大翔はいつだって私を守ることを
第一に動いてくれる人だから』




「・・・・」


うまく言葉が理解できなかった




『もう、大翔って意外なところで
鈍いよね。
私の気持ち一歩前に出て
いつも読み取ってくれるのに
一番大事な気持ちに気づいてくれないんだもん


私たち馬鹿みたいだね』



「それって・・・。」



『私もね?
大翔のこと生まれた時からずっと
一人の男の子として愛してるよ』