ピアノや繊細な作業の 多い俺の手を傷つけるわけに いかないと料理だけは 美夜は絶対に俺にさせない 俺にとって手は仕事に かげないのないものだから そんなこと言ったら 俺だって綺麗な美夜の手に 傷一つ付けたくないけれど 美夜の料理はおいしい 美夜のお母さんが残しておいてくれた レシピを参考に美夜は毎日 楽しそうに料理している 『もう少しでできるからね』 「ありがとう」 リビングでパソコンに向かっていた 俺に美夜は声をかけてくれた