寝ていた彼女は飛び起きた。


『すっごく歌いたい!!』



「ん、俺もこの曲美夜が
歌ってるとこみたいな」



『弾いて弾いて!!』



猫みたいに自由な彼女は
しなやかで軽やかで
歌にもそれが現れてるような
そんな歌声。



彼女のために作った曲を
静かにピアノで奏でた
小さくでも確かに歌詞を
口ずさみながら


目を閉じ聞き入る彼女


2人の特別な時間が流れる


「・・・どうかな?」


『うん歌う!
大翔らしい曲だね

私にぴったり』



そういって彼女は俺の背後から
抱き着く



俺たちの関係は曖昧で

不確かだった