あと、一週間で春休みというある日。

とてつもなくいいことがあった。

奇跡としかいいようがないほど、すごいこと。





それは、放課後、部活が終わって帰ろうとしていたとき、


「永本さん」

後ろから呼び止められた。



優しくて聞き覚えのある綺麗な声だった。

まさかね、



振り返るとそこには倉田君がいた。

「ちょっと話があるんだけどちょっといいかな?」


私に倉田君が一体、何の用だろう。



私は不思議に思った。





次に倉田君の口からでてきたことばは

信じられないようなものだった。







「永本さん、俺、永本さんのことが好きです。
俺と付き合ってください。」


えっ?夢?


本気でそう思った。


だって、私の好きな人が今、私に告白したの?



私からいつかしようと思っていた告白。


まさか倉田君からされてしまうなんて。


予想外の出来事。


すごくすごく嬉しくて私は笑顔で答えた。


「私も、ずっと、倉田君のことが好きでした。
よろしくお願いします!」


「ほんとに?」

そう言った倉田君は嬉しそうに笑った。

私もそれをみて


「ほんとだよ。」


笑って答えた。


「良かった~」


倉田君は小ちゃい子供みたいに喜んだ。

そんな倉田君の様子がかわいくて

私はフフっと笑った。


「途中まで一緒に帰ろ」

倉田君の言葉に私は大きく頷いた。


「うん」


それから二人で別れ道に来るまで一緒に並んで

帰った。


私はとってもとっても幸せな気分になった。



自分の隣で一緒に帰ってるのは


私の一番、大好きな人で


今はもう、彼氏なんだ。





帰っている途中、倉田君はこう言った。



「もう、俺達、恋人なんだから呼び捨てにしよう」


私は今までにないくらい嬉しくなった。


「うん!」





そして、別れ際、


「じゃあ、また明日な、由夏」


倉田君はそう言って手を振った。


だから、私も


「またね、隼人」


って手を振り返した。




別れた後も私の胸はうきうきしていた。


さっきから今までの出来事を振り返りながら

残りの通学路を家まで帰った。









家に帰ってからも

「じゃあ、また明日な、由夏」

という隼人の言葉が忘れられなかった。


何度も何度もその言葉が頭の中で

繰り返された。





これから、どうなるのかな?



新たな楽しみができた私は

今までにないくらい幸せだった。