か、課長!? 

もしかして心配してくれているのだろうか?

何だか課長の顔を浮かんでくると
泣きたい気持ちになった。

会いたい……凄く。

やっぱり今回は、断って帰ろう。

私には、敷居が高過ぎたのだ。

金持ちも知的な奴の考えは、私には
理解が出来ない。

そう思いLINEで返事をする。

『お昼は、すみませんでした。
今、〇〇ロイヤルホテルのレストランに居ます。
目が覚めました。
今から帰りますが、課長の自宅に
寄ってもいいですか?』

よし、送信と……。

課長……まだ怒っているかな?
謝ったら許してくれるといいけど……。

そう思いながらトイレから出てテーブルに
戻ろうとした。

すると
廊下の隅で話し声が聞こえた。

うん?と覗いてみると高守さんだった。

誰かに電話をしているようだった。

「うん。ごめんね。沙梨ちゃん。
今、仕事が忙しくてさ。うんうん。
また連絡するよ!じゃあ」

そう言いながら電話を切っていた。

沙梨ちゃんって誰だよ?

そうしたら
高守さんは、チッと舌打ちをした。

「ったく、一度寝たら彼女気取りとかうぜぇ~」

はぁっ?今なんて?