ビクッ!!

恐る恐る背後に立つ人物に振り向くと
課長が腕を組んで立っていた。

ゲッ!?

だから、何で毎回そこに居るんだよ!?
幽霊並みに怖いわ。

「課長……何でそこに?」

すると課長の手が私に触れようとする。

ビクッと肩が震える。
震える私のまぶたに触れながら

「……まだ目が赤いな。悪い。
泣かせるつもりはなかったんだが……」

そう言いながら課長は、
切なそうな表情をしていた。

課長……?

心臓がドキッと高鳴る。

もしかして、泣かしたことを反省しているの?

「俺は、コタツの方で寝るから。
お前は、そのままベッドで寝ろ」

そう言うと背中を向けてきた。

ちょっと……課長!?

私は、慌てて背中から課長に抱き付いてしまう。

えぇっ!?

自分も何故そんなことをしたのか分からない。
ただ寂しそうな背中に思えて気づいたらやっていた。

「な、何だ!?」

課長は、慌てた表情をした。

「あ、あの……コタツだと
風邪引いてしまいますよ……」