「なんだ?俺にまだ
隠し事があるのか?あぁ?」

ヤバい……怒ってる。

めっちゃ怒っている。

「まぁまぁ、落ち着けって
焼き鳥を買いに来てくれたんですよね?」

「でも、意外ね。たまに買いに来てくれる
お客さんが、まさか茜の上司だったなんて。
世間って広いようで狭いわよねぇ~」

アハハッと笑いながら止める春乃とたかちゃん。

アハハッじゃねぇーよ!!

とにかく、逃げなくちゃあ……。

そう思い逃げようとしたらガシッと
腕を掴まえられた。

えっ……!?

「すみませんが。つくねとモモとネギマを
5本ずつ包んで下さい。
生田。俺の家に帰ったら説教だ!」

ゲッ!?

な、何で……私が課長の家で
説教をされないといけないの?

「いや。私は、これから用事が……」

「ここで食べる余裕があるなら
何処で食べようが同じだろ?それとも
俺とだと、焼き鳥食べられないと言うのか?あぁ?」

ギロッと凄い目付きで睨まれてしまう。

それは、もう蛇に睨まれた蛙のように
逆らうことも動くことも出来なかった。

ひぃぃっ~!!

誰か助けて~。

そして私は、課長の自宅で
焼き鳥を食べることになった。

楽しい?はずの夕ご飯が一瞬にして
地獄のようになってしまった。