でも、それを直接
課長には、言えない。
怖いから……。
「ほら、さっさと食べてしまえ。
まだ忙しいんだから」
「は、はい。」
慌てて残りのご飯を食べてしまう。
その後、課長が洗い物をしている間
私は、パパッとメイクをする。
メイクなんて時間の無駄。
そもそも社会人ならメイクするのが
常識って誰が決めた?
結局、自分を良く見せたいだけだろつっーの。
スッピンの奴でも美人の奴は、美人なんだ!
芸能人を見ろ……スッピンすら
自慢の道具にしているぞ。
そんな時間があるなら1秒でも余分に寝ていたい。
メイク直しの道具しか持って来ていないけど
まぁ、普段のとそう変わらないし……まぁいいか。
「生田。いくら何でもメイクに手を抜くな。
意外と見ているぞ。男は……」
洗いながら、そう言ってくる課長。
課長、何処に目が付いてんのよ!?
「え~そんなにメイクとか見てますかね?
メイクをやたらに気にするのって
女ぐらいではありませんか?
あの子のメイクは、どうとかって……。
それに前から気になっていたんですけど
男ってスッピンとメイクってどっちが
好きなんですか?」
「濃いメイクをすれば幻滅など派手とか言うし
なのにスッピンが好きだのと言うくせに。
いざスッピンのままだとメイクをしない女は、
どうとか文句ばかり言うし
ハッキリしろと思いません?
むしろスッピンメイクだってあるんだよ!とか
ツッコミたい……。」
何故だか課長に愚痴る。



