「課長。この味噌汁。マジ旨いッス!!」
何これ?どうしたら
こんなに旨い味噌汁になるの!?
マジで課長って神ってる!?
「旨くて当たり前だ。
ダシから取っているんだからな。ほら動くな。
乾かせないだろーが!!」
また叱られてしまった。
「すみません……」
私は、すぐに動かないようにして
味噌汁をすすった。
うっ~旨い。
卵焼きもあるので、それも一口。
うぉっ!?これも……旨い。
甘く焼いていて……私好みだ。
あ、じゃあ、このお浸しは!?
これも……美味しそう。
私は、あれもこれもと手を出した。
短時間で、これだけの物を作る
課長の手際の良さも脱帽だが……この旨さ。
いつでも嫁に行けるほどだ!
いや。男だけど……。
「ほら、出来たぞ!」
私が夢中で食べている間に髪を乾かしてくれた。
しかも乾かすだけじゃなくブローからセットまで
完璧にやってくれた。
あ、いつの間にかバレッタがある!?
しかも部分に編み込みまで。
課長……どれだけ器用なのよ!?
「ありがとうございます。
凄いですねぇ……短時間でこれだけやるなんて」
「はぁっ?朝は、時間との勝負だろーが。
いかに短時間で、たくさんの家事をこなせるか。
主婦の腕の見せどころだな」
あんた、主婦じゃねぇーだろ!?
心の中でツッコミを入れた。



