意外な真実に驚いてしまった。

課長は、私のために引き抜きの話を
断っていたの!?

私のことを想って……。

意外な真実に心臓がドキドキと高鳴ってきた。

「でも、今も心配で彼女を置いて
行くのは……」

「あら、だったら
彼女まで連れていらっしゃいよ?
それなら、あなたも安心して働けるでしょ?」

えぇっ!!?

「ま、マジでか!?」

思わず大声で叫んでしまった。

あ、しまった!!

盗み聞きをしてることがバレちゃう。

「茜!?お前……今の話を聞いていたのか!?」

「あら、茜ちゃん。
丁度いいところに。あなたもどうかしら?
私達と一緒に働かない?」

驚く課長と違いお義姉様は、余裕の笑みを
こぼしていた。

ど、どうしよう。

「あの……聞くつもりは無かったのですが。
すみません」

必死に頭を下げた。

「姉さん。そんな急に言ったら
彼女も混乱するから……」

「あら、そんなことないわよね?
それに龍一が副社長になれば、生活も安泰だし
彼女にもメリットがあるわ。
茜ちゃんも……そうね。それなりの特別
ポストを用意するわ。
ハイスペック夫婦として働いてくれないかしら」

は、ハイスペック夫婦!?
これは、新しいシチュエーションだ!!

しかも特別ポスト……いい。

なんて素敵な条件なの。