その時だった。
コンコンと窓ガラスが叩く音がする。

えっ?と叩く方を見ると

これは、また小柄で可愛らしい
女性が居た。

ふわふわのゆるふわパーマに
清楚な着物がよく似合う。

年は……20代後半ぐらいだろうか?

もしかして課長の真ん中の妹さんかな?

「あ、母さん…」

まぁ、こんな若くて可愛らしい人が課長の
お母さんだなんて羨ましい……えっ?

お母さん!!?嘘だろ?

私は、驚いてもう一度確かめてみた。
いやいや、待て待て。

どう見ても20後半ぐらいだろーが!?
上でも30代前半……。

課長は、窓を開けた。

「明けましておめでとう。
もう龍君ったら、なかなか来ないから
心配して捜しちゃったわよ」

「あぁ悪い。母さん。
コイツが車の中で鼻血を出しちゃって……」

課長がそう説明をしてきた。

あ、ヤバい。
ティッシュを鼻に突っ込んだままだった!?

慌てて突っ込んでいたティッシュを取った。

「まぁ、あなたが茜さん!?
待っていたのよ~はじめまして。
龍一の母です」

ニコッと笑顔で自己紹介をしてくれた。