次の日、俺は朝一番で新堂を探した。

ところが新堂は学校を休んでいて話を聞く事ができなかった。
しかたなく俺は絵里のところに行って放課後、新堂の自宅に連れてってもらうように頼む事にした。

絵里のクラスの前に着くとなにやら人だかりが出来ていた。

《なんだこの人だかりは?なんかイヤな予感がする…》

背筋に何か気持ち悪いものを感じた俺は人混みをかき分けて教室に入った。

教室に入ると俺は目を疑った。

俺と同じクラスの須田がなぜか絵里のクラスにいて、しかも絵里と仲良く、まるでカップルのように話していた。

「美男美女カップルだよね~☆」

「まさにお似合いのカップルじゃん!」

周りの生徒がヒソヒソと話しているのが聞こえた。

実は須田も学校一とまで言われた美男子で、スタイルも顔も大変整っていて、下手なジャニーズよりもよっぽどカッコ良かった。その人気は下級生まで浸透していて学校で唯一のファンクラブが設立されるほどの逸材だ。

絵里と須田、人だかりの原因はこの二人だった。
学校始まって以来の美男美女カップルに学年中がざわめいていた。