放課後、俺は須田の彼女探しを始めた。

ところが、クラス中の誰に聞いても手がかりすら掴めなかった。

《須田の発言から推測すると、うちの生徒なはずなんだけどなぁ…》

彼女探しは予想以上に困難を極めたので俺は諦めてカイトに会いにB・Wに向かった。

その途中、新堂と絵里が一緒に歩いているのを目撃した。

今朝の事もあり、少々気まずかったが、謝ろうと思い俺は絵里達を追った。

しばらくすると信号待ちで二人が立ち止まった。
俺はチャンスだと思い、

「絵里!!」
と言って二人に駆け寄った。
案の定絵里は少し怒った顔をしていた。それでも俺は構わずに、

「今朝はゴメン!俺が悪かった!許してくれ!」
と頭を下げた。

すると意外とあっさり絵里は笑顔に戻り、

「いいよ♪許してあげる☆今朝は私も大人気なかったし…」
と少し照れながら許してくれた。

あっさりし過ぎていて拍子抜けした半面、俺はホッとした。

するとそんな俺を見て隣の新堂が、

「絵里ちゃんと鳴瀬君って付き合ってんの?」

と茶化してきた。

「そ、そんなんじゃないわよ!」
絵里が顔を真っ赤にして言った。