「あはは、美羽ちゃん走り方気持ちわるーい!」



「は、はあ?今なんて…」



「捕まえたー!」



振り返ろうとした私の背後から、シバくんがギュッと腕を回す。



一瞬で固まる私。



「あ、え、こういう捕まえ方…」



シバくんはそのまま肩に顔を乗せると、私の耳元に顔をくっつけた。



「美羽ちゃんいい匂い」



本当に犬みたい。



下心を感じないスキンシップ。



甘え方。