犬系男子×猫系男子と一つ屋根の下!?【完】

私の制止の声など届くはずもなく、シバくんは私の手を握り外へと連れ出した。



夕方の春の風。



少しだけ肌寒く、でも心地の良い風だ。



シバくんは近くにあったベンチに腰を下ろすと、隣をポン、と叩く。



座れ、ということだろう。



挙動不審になりながらも、隣へ腰を下ろした。



「桜も散ってきたねぇ」



たくさんある桜を見上げ、シバくんはボソリと呟く。



確かに、葉桜が目立つようになってきた。



「そうですね」