犬系男子×猫系男子と一つ屋根の下!?【完】

「あらいけない。もうそろそろ授業が始まってしまうわ」



「急ぎましょう!」



パタパタと足音が遠ざかっていく。



確かに、私はお嬢様言葉なんて使ったことがないし、ハンカチだってキャラものだ。



みんなみたいに高級そうな腕時計とか、宝石のついたネックレスなんてつけてない。



何かつけてるといえば、いつでもこの長い髪を縛れるようにと、手首につけたゴムくらい。



見るからに一般庶民。



親がお金持ちってだけでここへ来た、一般庶民だ。



矢の刺さった心のまま、私は教室へ戻る。



席に着くと、すぐにチャイムが鳴った。