犬系男子×猫系男子と一つ屋根の下!?【完】

いやもう笑うことしかできない。



「笑ってないで早く教室入りなさいよ」



後ろからリリが私の背中を押した。



それを合図にしたかのように、私を無視した女子たちがペチャクチャと喋り出す。



これはやばいことになった。



私が唯一恐れていたこと、「孤立」。



それが今まさに、私を襲おうとしている。



「り、リリ〜…」



「仕方ないわね。王子様と歩いて登校なんて、私だって恐ろしくてできないことよ」



なんて呆れるリリだが、みんなが無視をする中、リリだけは私の背中を叩いてくれる。



周りに流されない友達でよかったと、心からの安堵。