まずは風邪ではないことを確認しようと、玉城さんのおでこに自分のおでこを当てた。



「熱、はないみたいですね。…今お水用意しますから座って待っ…」



そう言いかけて途切れた言葉。



玉城さんが私の腕を掴んでいた。



「玉城さん…?」



黙り込む玉城さんに、声をかける。



その返事はない。



腕を掴む力が、だんだんと強くなる。



「玉城さん、何かあったんですか____」



その顔を覗き込む私の視界が、反転したことに気づいたのは、天井が目の前に見えたときだった。