バクバクと鳴る心臓は、シバくんのときとは違う高鳴り。



痛い、心臓が痛い。



「…おやすみなさい…」



私もそう呟くと、頭の後ろに回った手に、ギュッと力がこもった。



理由の分からない高鳴りと一緒に、夜は、だんだんと更けていく。