私から遠く、見えなくなっていく。



「か、上条、さん…」



呼びかけても、お嬢様たちの手は、上条さん絡まっていて。



あぁ、これは無理だ、と口を結ぶ。



私服が砂まみれ。



「ま、いっか」



どうせ海だし。



遊びにきたんだし。



着替えもあるし。



私はその場で砂の城を作ることにした。