上条さんが、海の家を指差したときだった。



大勢のお嬢様が、私を突き飛ばし、上条さんを囲みだす。



「な、なにごと…?」



砂浜にしりもちをついた私は、状況が読めずにキョトン。



「こんな子、構っていらっしゃらないで、私たちと遊びましょう?」



「この女といても、暇を持て余すだけだわ!」



10人はいるだろうか…



お嬢様方が上条さんの腕を引き、海の方へと連れていこうとしている。



「ちょ、俺はいいから…!お、おい…っ」



根が優しい上条さんは、強く言うことができずにされるがまま。