玉城さんが溜め息をついてシバくんを睨む。



「うっ」



シバくん、完敗。



「狙うとかそういうの、意識してんのお前だけだよ」



「むかつくー!」



そんないつもの2人のやりとりに、私は苦笑いを零しながらグラタンを口に運んだ。



温かく柔らかい味が、口いっぱいに広がって。



「おいひ」



ボソリと、呟いた声は湯気と共に浮かんで、宙に舞った。