「また大怪我して」結衣は、亮の負傷した手に包帯を巻きながら言った。「はは、悪い。」亮は、巻き上げられていた裾を直しながら言った。「三年前もこんな風に何もわからない私を助けてくれたよね」「あ、そうだった。記憶喪失者をほおっておくわけにはいかなかったからな。今でもそれは、変わってないからな」