「雪乃、雪乃怪我はねぇか!?」 「晴希……くん……どうして、雨音さん突き飛ばしたりなんかっ」 「コイツは、お前のこと傷つけたやつだぞ!?」 そう言って振り返った晴季くんは、私を殺してしまいそうなほどに鋭い視線で見つめてくる。 「違うの!!雨音さんは私を助けようとして……」 「いいの、やめて北園さん」 私は、北園さんの言葉を遮ってよろよろと立ち上がった。 そして、2人に背を向ける。