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放課後、担任から雑用を頼まれた私は、普段帰れるはずの時間から1時間以上もオーバーして教室を出た。
だからか、教室にも廊下にも生徒はいない。
みんな帰宅したか、部活に行ったかのどちらかだろう。
そう思っていた矢先、
――タッタッタッ。
「はぁっ、はっ」
目の前から全力で走ってくる女子生徒を見つけた。
まだ、誰か残ってたんだ……。
そんなことを考えながら、夕暮れに染まる廊下を歩いていると、目の前から走ってくる女子生徒は、盛大に転けた。
「いったぁぁーーいっ!!」
「……え?」
ズササッと、まるでマンガのように正面から転んだ女子生徒を、私は呆然と見つめる。
あれは、かなり痛そうだった。
助け起こした方がいいかな、だけど……。


