「ほ、ほら……本人もこう言ってるし、な!?」 「お、穏便にしよー?」 笑って誤魔化そうとする男子達に、泉くんのまとう空気が張り詰める。 「お前らは黙ってろよ」 「はい、スミマセンでした!!」 「怖ぇーっ」 泉くんの殺気がこもった声に悲鳴を上げながら、男子たちは逃げて行ってしまった。 「アイツら……逃げやがって……」 「あれくらい、いいよ」 いつものことだし、バケツの水かけられるよりマシだ。 ただ、手をまた怪我するのは怖かったけど……。