「忘れてって……お前はそれでいいのかよ……」

「伝えたかった……だけ……。もう2度と、言わない……から…」


それを境に、私は究極に意識が遠のいていく。

気持ちを伝えてしまった恐怖からなのか、痛みからなのか……今すぐにでも眠ってしまいたかった。


「2度と言わないとか……言うなよ……」


泉くんの声が、遠くに聞こえる。


「俺の話、どんな気持ちで聞いてた?なんで、辛いって言わねーの?」


その声がまるで、泣いているように思えた。

慰めたいのに、私は声を出すのも億劫で……。


「……俺はどうして……お前の事が、こんなに気になんだ……」

……え?

それは、信じられない一言だった。

その言葉の意味を知りたいのに……。

私の意識は、そこでプツリと途切れてしまった。