「雨音、雨音?おい、しっかりしろ!!」

「あのね、泉くん……」


ぼんやりとする頭で泉くんに話しかける。

私はね、きみを絶対に責められない理由があるんだよ。


「あ!?今は黙って休んでろ!無理すんな!」


泉くんは、私の体を支えるように抱きしめる。

あぁ、触れ合う体温から……きみを感じる。


「本当は……ずっと……」

想いが溢れてしょうがない。

絶対に言葉にしてはいけないのに、私……。


「雨音っ、雨音!!」


泉くんが私のことで慌ててる。

それだけで、笑みがこぼれるから不思議だ。

やっぱり伝えたい、この想いを……。