「おい、また雨音さんが何かしたんじゃねーの?」 「北園さん、可哀想だよね」 遠巻きに見ている生徒達がヒソヒソと陰口を叩く。 だけど、可哀想だと言いながら北園さんを助けてはくれなかった。 「梓、俺が運ぶよ」 「ありがとう、八雲」 八雲の言葉にホッとする。 ここぞという時に、八雲は必ず助けてくれるんだ。 そうして、八雲が北園さんの腕を掴んだ時だった。 「雪乃!!」 「ううっ……晴希くん……?」 そこへ、泉くんがやって来る。 慌てたように駆け寄ってきて、北園さんの体を支えた。