次の日。
勿論の事だけど、毎朝意地悪をしにくる鷹哉はいつもの路地には来ていなかった。
今日はお兄ちゃんの彼女は来ていないのか、この事を予想してお兄ちゃんが学校まで一緒に行ってくれようとしての配慮なのかわからないけど久しぶりに学校まで二人だけで登校した。
大ちゃんの家の前を通ったけど、今日は大ちゃんとも会わなかった。
そういえば…最近毎日大ちゃんの家の近くにいたカラスも今日はいないなぁ…
学校に着くと、お兄ちゃんは教室まで付き添ってくれた。
「…鷹哉とは気まずいかもしれないけど…しっかりな?」
「うん…大丈夫!」
「よし…」
お兄ちゃんは頭をポンポンと撫でて、自分の教室に向かって行った。
教室を見渡すと、鷹哉も大ちゃんもいない…
「小鳥、おはよう!」
「おはよー」
「そうそう!さっき来る途中で烏山君と会ったんだけどさ、なんかすごーく顔色悪かったけど昨日部活の時元気だった?」
「大ちゃんが!?あ…そういえば、昨日部活の時も具合悪そうだった…」
あの後、大ちゃんは大丈夫だと言っていたけど、すぐに部活を終わらせて帰ってもらったけど、悪化しちゃったのかな?
「そっかー。声掛けたんだけど、ちょっと休めば大丈夫って言って屋上の方行っちゃったんだよねぇ…小鳥が行ってあげた方が良いかも」
「屋上?屋上いつも解放されてないのに…行ってみる!」
私は走って屋上に向かった。
いつも施錠されている屋上のドアが開いていて、私はすぐに外に出て辺りを見渡す。
すると、隅の方で大ちゃんがうずくまっているのが見えた。
「大ちゃんッ!大丈夫!?具合悪いの?」
「……小鳥…」
急いで大ちゃんに駆け寄ると、汗だくで息を切らしていた。
「あ…今保健の先生呼んで来る!」
「待って!」
大ちゃんは私の腕を掴んだ。
「……大丈夫だから」
「大丈夫じゃないよ!」
「……小鳥がそばにいてくれたら……良いよ」
「大ちゃん…少し休んだら今日は学校休んでお家帰ろ?」
「……うん…」
大ちゃんは私の頬に手を添えた。
「……小鳥…泣いた?」
「え……あ……目腫れてるかな…?」
「目赤いから…」
「えっと…昨日映画見て泣いちゃったんだぁ…だから今は全然平気!」
私の方が心配掛けちゃってるよ!
本当に大丈夫かなぁ……かなり苦しそう…



