黒い怪物くん




テレビに頼るか…。



小鳥が座っているソファに腰を掛けた。



「何か違う番組見ようぜ。こいつのこのネタもう飽きた」


最近ブレイク中の芸人のネタが繰り広げられていて、毎日の様にテレビやネットで見掛けるこのネタにはもう飽きていた。


「それもそうだね、違う番組でいいよー」


リモコンを手にして、チャンネルを変えていると…


「…おわかりいただけただろうか?」


よく夏に聞くフレーズの言葉に俺は手を止めた。


「鷹哉!何でそこでチャンネル止めるの!?違うのにしようよ…」

「ぶッ…怖いのか?」

「クリスマスに怖いの見たくないよ!」

「このチャンネル決定だな!部屋暗くしてやるよ!」


俺は部屋の照明をリモコンで調節した。


「え!?やだ!もー!私は見ないからね!」


小鳥はそう言って耳を塞いだ。

よし…いつもの調子を取り戻して来た。


さぁ!怖い映像来い!


再現映像が流れる。
こういうのは再現映像が特に怖いからちょうど良い。


しかも…これは結構怖いな…。


再現映像が終わって、さぞ小鳥は怖がってるに違いないと思い、ニヤニヤしながら小鳥の様子を伺うと………


…寝てる!?


まじかよ!何で寝てんの!?照明暗くなったからか!?


「…おい、小鳥」

「スー……スー……Zzz」


熟睡してやがる…クソ…いつも俺の横で無防備に寝やがって…。


俺は溜息をついてテレビを消して、毛布を取りに行った。



小鳥を起こさないように静かにソファーに横にさせて毛布を掛けてやる。
しばらく小鳥の寝顔を眺めていた。



薄暗いリビングで無防備な小鳥が寝ていて…




俺は……寝ている小鳥にキスをしていた。