完全に戦意喪失した……
俺は机に頭を乗せて、放心状態になっていた。
「あの……治樹君ちょっと良いかな?」
休み時間になってすぐに、クラスの女子が治樹に声を掛けていた。
「うん?どうしたの?」
「…ここだとちょっと…校舎裏まで来てもらっても良い?」
「いいよ。鷹哉、ちょっと行ってくるね」
「…勝手にどこでも行けよ」
二人は教室を出て行った。
そして入れ違いで、小鳥が教室にやってきた。
「あれ?」
「……大好きな治樹君はさっきどっか行ったよ」
「なんだー…じゃあ、たまには鷹哉と二人でお喋りしようっと」
小鳥はそう言って、治樹の席に座った。
「あ、中間試験の結果だ!」
俺は机に出しっぱなしだったテスト結果の紙を急いで隠した。
「鷹哉頭良いんだねぇ!私、お兄ちゃんに教えてもらいながら勉強したのに何とか平均点ギリギリだったもん」
小鳥に兄ちゃんいたのか…初耳だ。
「…治樹は4教科満点だった。もう一個も98点だったし」
兄ちゃんより治樹に教えてもらった方が良さそうなもんだけどな…
「わぁ!そうなんだ!だってね、試験勉強すごく頑張ってたもん!良い点数で良かったー」
「……治樹の事そんな好きなんだな」
「うん!大好きだよー……って変かな?もう中学生なのに…」
「べ、別に……変じゃないと思う…もう中学生なんだからそのくらい」
小鳥が治樹の事を大好きと言うと、胸の奥がえぐられる気分になる…。



