治樹に気付いてもらった小鳥は嬉しそうに走ってきた。


俺はわざと小鳥に気付かないふりをして、反対側を向いた。


小鳥が来ると、集まってた女子達が自然とまばらになる。
小鳥とも仲の良い女子だけが残っているようだ。


「俺のところばっかり来てないで、自分のクラスで友達作らないと」


…治樹は、他の女子達の相手に忙しいからな。


「だって…うちのクラスに仲良かった子いないし、それに中学になってからお友達になれたの鷹哉くらいしかいなくて…あー鷹哉!後ろの席なんだ!」

「あ…うん……」


急に話を振られて、上手く返せなかった。


「鷹哉もここのクラスなんだもん!」


う…にこにこしながらこっち見るな!可愛いじゃないか!