「……屋上でも行かね?」

「へ…うん…」



俺達は教室を出る事にした。




教室から屋上までの間で、告白の台詞を考えまくる。



屋上に移動してついに……小鳥に告白だ。



「こと………あ……何でも……ねぇ……」



告白の台詞を頭でまとめないうちに言葉を発してしまい、上手い事言えない…



付き合ってる奴等どうやって告白してるんだよ!?



「………鷹哉ぁ……あのね…お兄ちゃんがね、教えてくれなかった事があるの」

「あ?」

「…気持ちの整理が出来たら…鷹哉に聞いてみてって言われたから教えて欲しいんだけど」

「……何?」

「……鷹哉は…私の事好きなの?」

「………」



あああ…小鳥から言わせてしまった…俺すげぇかっこ悪い…しかも、兄妹で何話してんだ。



「…違った?」



仕方ねぇ…



「…………好きだよ!悪いか!」

「そっかぁ…ねぇ!いつからー?好きだから意地悪してたの?」



小鳥は嬉しそうに俺を揺さぶる。



しかも図星過ぎてかなり恥ずかしい…



「ねー!どうなの?」



く……小鳥にも少し恥ずかしさを共有させてやる…。



「………小鳥。中学の時からずっと好きだった…これからもずっと愛してる」

「愛しッ!?わ、わたッひ!もッ!愛してる!」



小鳥が思い切り噛んで…それすら愛しくてたまらなかった。



「…………プッ……クククッ…噛んでやがる!」

「ふえ…あぁ!またそうやって!真面目なふりしてからかう!もー…真面目に応えなきゃ良かった」

「…こういう時くらいぷりぷりすんなよ」

「こういう時ってどういう時よ?」

「こういう時だろ」



俺は膨れる小鳥を引き寄せて、ギュッと抱きしめる。



「…らしくねぇけど。こういう時だから今度はマジで真面目に言う…」

「う、うん…」

「俺は、小鳥の事すっげぇ好きだ…大事にするから…俺と付き合ってください」

「……はいっ…でも、本当に私でいいの?」

「は?何で?」


すると、小鳥は抱き締める俺にギュっと抱き付いて少し俯きながら言った。


「だって…鷹哉には、ワガママな所とか意地っ張りなところとか嫌われそうなところたくさん見せてるのに…」

「…それは俺も同じだし、俺は小鳥のそういう所含めても小鳥の事好きだから」

「そっか…私も、鷹哉の事ムカついたりする事あったけど…好きだよっ」



やっと…やっと…長い片思いが叶った…夢じゃねぇよな?