ずっと元気に走り回る事の出来なかった大悟が俺と競争して元気に走っている姿を見ると嬉しくなって夢中になって飛び回った。
「カァァーーッ!カァァーーッ!」
「うえぇッ!来ないでぇ!怖いよぉーッ!」
夢中で飛び回る俺の真下に女の子がいて、そのつもりはなかったが女の子は俺に追い回されていると勘違いをしているようだ。
大悟の背に合わせて低い位置で飛んでいたので女の子を怖がらせるのか…
女の子を怖がらせないように高く飛ぼうと思い、女の子の頭に踏み込むと女の子は転んでしまった。
しまった!
俺はすぐに近くの木にとまる。
「かーちゃん!待ってー!あれー?転んだの?」
後から走ってきた大悟がその女の子に駆け寄った。
「うわああぁッ!カラスがぁッ!」
女の子には大悟の姿が見えているようだ。
小さい子は大悟のような存在が見えるとよく聞くが本当のようだ。
「あ!かーちゃん!」
「ごめんね!かーちゃんと遊んでたんだ…」
「ああー!何してんだー!僕の妹いじめるな!」
その女の子のお兄ちゃんと思われる正義感の強そうな男の子が駆けつけてきた。
男の子にも大悟が見えているようだ。
「イジメてないもん」
「ふぁああッ…転んだぁッ!」
男の子は女の子を立ち上がらせてあげていた。
あの男の子が来たからもう大丈夫だろう。
俺はなるべく早く俺を怖がっている女の子から離れようと思い、また飛び立った。
「あ!僕、かーちゃん追いかけないと!」
大悟は俺の事を追い掛けて来てくれた。



