黒い怪物くん




2年が過ぎた頃の事だ。


いつもの時間にいつものように大悟の家の庭に遊びに行くが、いつも出てくる大悟がある日突然庭に出てこなくなった。


大悟が出てこなくなっても出てくるまで毎日庭を訪れた。


そんなある日。


今日も同じ時間に庭に行くと大悟のお父さんが庭でタバコを吸っていた。


大悟のお父さんがタバコを吸うなんて珍しい。
俺が庭の植木に降りると大悟のお父さんは俺の存在に気付いた。


「……今日も大悟に会いに来たのか。」


タバコの火を消して大きく溜め息をついた。


「……大悟と仲良くしてくれてありがとう……大悟は……今はどうしても来られないんだ……なんて…カラスに言ってもわからないか…」


震えた声で呟く大悟のお父さんの目からは涙が溢れていた。


「とーちゃん!兄たんのところ遊び行こー!」


家から大悟の弟の雄大(ユウダイ)が元気よく飛び出してきてお父さんに抱き付いた。


「あぁ…お兄ちゃんのお気に入りのパジャマ持って行こうな」


大悟のお父さんは涙を拭ってそう言った。


「ゆう君が持つ!あ!かーちゃんだ!かーちゃんも遊びにいこー?」

「雄大。かーちゃんは行けないんだよ。さ…お兄ちゃんのパジャマ取りに行こう」


二人は家の中に入っていった。