「あーそりゃ、内田慎也だね。」
「それは、聞いた……てか、名乗られた。」
私は朝イチに紀伊ちゃんに相談。
「それにしても、男運ないねぇ〜小夜も……」
朝のホームルームまで少し時間があるから、紀伊ちゃんは余裕でお菓子をほおばっている。
「ていうか、どこに行けばいいのか教えてくれなかったし……」
「ふぇ!?もしかして小夜行くの!?」
「も、もしもよ……もしも。そんな軽い人に私の処女を捧げられないわよっ……!」
「ふぁよね!ごほん……。よかったぁ……小夜が血迷ったのかと……。内田慎也のあだ名はね『屋上のプリンス』つまり、屋上に行けば会えるのよ!」
な、なるほど…………
まるで、漫画みたいな場所にいるのね……
