恋人は魔王様

これって、あれよね?
きっと詐欺商法なんだわ。

ほら、パパが社長をやっているので、うちがそこそこお金持ちだから目をつけられたに違いない。(※再度説明の必要もないと思うけれど、『早乙女』姓をゲットした当時サラリーマンだった父に『私、お金持ちの社長としか結婚しないの♪』と、またもや無理難題を押し付けて、そこそこ収入のある社長へと仕立てたのはこれまたやっぱりママである)

警察に行けば、助けてくれるかしら?



「ユリア」

リビングから声を掛けられてはっとする。
開けっ放しのドアの向こう、キョウが真直ぐに私を見る。

やばっ
私の考え読めちゃったかしら?

キョウはつかつかと私のところに歩いてきて、手をとった。
黒い瞳は憂いの光を帯びていて、紅い唇は甘く艶めく。

「淋しかった?」