〈汐莉side〉 「優人...帰らないでね」 「ここにいるから心配するな」 おかゆを食べ終わって、ベッドに寝た私。 優しく手を握ってくれている。 「ねぇ...」 「どうした?」 何を思ったのか、何も思ってないと思う。 私は唐突にこんなことを聞いていた。 「優人に好きな人っているの...?」 なんで聞いたのかなんて自分でも分からない。 優人と恋バナなんてしたことはないし。 優人の顔を見れば驚いた表情。 そりゃあそうだよね。