手術が必要になったけれど、受ける勇気が出せなくて、先送りにしていた。


それに、この手術で病気が治るわけではない。


ただ、危険な状態を脱するためのもの。



立樹くんと会うことができないのなら、生きていてもしょうがないとも思っていた。



そのうち私は、学校に通うこともできなくなった。


転校先の人たちが私をどう思っているのかは知る由もなかった。


そして、彼が今、元気でいるのかも。



私はだれかのノートを見るのがつらくなって、


それをお姉ちゃんに預けた。


お姉ちゃんは、

『とっても素敵な物語と、絵ね』と言ってくれた。





大事にとっておくから、また必要になったら言うのよ、とも。