「はぁ...」
私はため息をついた。

なぜなら
ここ1ヶ月間特に何も進展がないままただただ時間だけが過ぎていってるだけだからだ。
(つまんない...仕方ないよね私から何もアクションを起こしてないし)

この1ヶ月間
一つ気になることがあってそれについてずっと考えていた。


それは...


たまに心に針が刺さるような痛みがあることだ


なんかの病気かと心配したが調べてもそんなこと一切出てきやしない。

(ま、まさか新種の病気...?)
そんな馬鹿なことまで考えてしまうくらい痛い

だけどこの痛みが現れるのには必ず米田さんが関わっているのだ。
しかも
米田さんが誰かと話してる時...
それを見ると心が痛い。
私はその悩みを愛菜に話した。
すると愛菜は 大爆笑し始めたのだ。

「やばい(涙)凜疎すぎ...笑い止まんないんだけど(笑)」

「笑いすぎたよ!!? 愛菜はこの痛さの原因分かるわけ??」

「分かる分かる。嫉妬だよ。」

(シット...???)
前なんかの小説で見たことがある。
確か簡単に言うとヤキモチみたいなもので
う〇きぺ〇ぃ〇には

“自分の愛する者の愛情が他に向くのを恨み憎むこと”

と記載されていた。

恨み憎む... そこまではないが
自分の愛する者の愛情が他に向くのは確かに嫌だと
今ならわかる。
恋愛経験のない私にとって嫉妬は少しくすぐったい感情だった。

「まさか凜が嫉妬するなんてねぇ...すげーな...あの運転手は...ところでさ、凜はあの運転手のどこが好きなわけ?」

「え...?どこがって、それは...え、笑顔とか...?」
だんだん声が小さくなっていき
みるみるうちに顔が赤くなっていくのが分かる

「かっわいい~赤くなっちゃって~」

「も、もう!からかわないでよ!」

「純情だねぇ~、まぁ、頑張って!応援するから!恋とか貴重な経験だよ」
まるで経験豊富なおばさんの様だ。

「ありがとう。」
こんな時友達は心強いと改めて感じる。

(あ~、私は遂に嫉妬してしまったのか...恋って凄い...これほどまでに気持ちを滅茶苦茶にするある意味病気だ...しかも重度の...)

ピーンポーンパーンポーン
《1年〇組 中田 凜 至急職員室まで来なさい》

「愛菜、私行ってくる、昼ゴメンだけど先食べてて」

そう言って職員室に向かった。