(素敵な笑顔だったなぁ...)
何故かあの笑顔に引っかかる...何故だろう。

「中田!中田!聞いてるか!?」
担任の前永(マエナガ)先生の大きな声にふと我に返る

「あ!!!!!!すみません...!」
(しまった...ぼーっとしていた)

「入学早々、気を抜くとはいい度胸だな!(笑)その度胸素晴らしい!よし、お前には学級委員になってもらう!」
担任の突然の指名に私は驚いた。

「え...、?えぇぇ...」
(繋がり分かんないんですけど~...)

「早速今日から俺の手伝いをして貰う!昼休みに職員室に来るように!」

「は、はい。分かりました...」
(嘘でしょ...学級委員とか無理だよ~...)

昼休み、私は職員室に向かった。
「失礼します。前永先生手伝いって何ですか?」

「おお!中田、来たか!お前に手伝って貰いたいものはだな、この資料をスクールバス運転手さん達のとこへ持っていって欲しいんだ。」
(あ、!あの人のとこか...)
「はい。分かりました。」

「素直だな、迷子になるなよ!(笑)」

担任はからかうかのようにニシシと笑う。
(この笑いは違うんだよなぁ...)

あの人の笑顔はもっと包容力がある。
ドキッ...

思い出すとドキドキが止まらない...
優しいあの笑顔。
この気持ちは何だろう。