(僕は中田さんを好きにはなれない...)
米田さんのあの言葉が嫌でも頭に残っている。
(はぁ...辛い...しかも上の名前だった...)

あの後私は
「すみません!」
とだけ言って一目散に教室に帰ってしまった。
米田さんの顔すら見ずに、
あの言葉の真意を聞くこともなく。
聞くまでもない。つまりは失恋したわけだ。

愛菜は私の変化に気づいたのか
毎晩のように電話をしてくれた。
「大丈夫だよ!」
って...

その言葉だけが心強かった。

失恋したはずなのに
それでも尚、自分が彼を想っていることが辛くて辛くて、毎晩のように泣いた。
でも
泣いても泣いてもスッキリしない。
彼に対する好きの気持ちはどんどん募っていく