お迎えは11時。
メイクして髪を直して、服を着て……
私らしくもなく、昨日買ったばかりのワンピースを着てしまった。
花柄だったり、フリルの着いた物は流石に恥ずかしくて、白のシンプルなワンピース。
寒いからと言い訳つけてタイツとコートを着用する予定。
意気地無し……
『おはよ』
11時、5分前。
十和は玄関に現れた。
私は、まだコートを着ていない。
『可愛いじゃん』
十和は物珍しそうな顔をして、私の頭から爪先までじっくりと見る。
『何か俺、服着てる時のアユの方が照れて、直視できないんだけど』
『ははっ、何それ』
『感覚ずれてるよなぁ』
ってか、いつもだって、素っ裸なわけじゃないんですけど。
ちゃんとベビードールってもんを着て……
あ、あれも下着みたいなものか。
『何? コート着ちゃうの? せっかく可愛い格好してんのに』
コートに手を通すと同時、十和はそう言った。
『車だから暖かいよ? 上着なんて外を歩く時だけで十分だと思うな』
本当に口が上手いんだから。
そんな風に言われたら、上着着るのが変みたいに思うじゃん。
でも、まぁ。
もう見せちゃったし、隠す必要もないか。
『じゃあ…… 上着、車まで持っていってくれる?』
それに可愛い、なんて言ってくれたし。
『了解。 シワにならないように座席にかけとくね』
やっぱちょっと、嬉しかったしなぁ……

